―イエス様の贈り物―

「見えない人が

みえるのです」

幸田比呂(こうた ひろ)

 

目の不自由な方が

歩道を歩いていました

とうとう交差点に来ました

信号は赤

 

その方はじっとお待ちです

「どうして信号の色が分かるのですか?」

―とたずねました

すると、その方は

「音で分かります」

―と答えられました

 

しばらくして

信号が青になると

ゆっくり白い杖で

道路をたたいて

横断歩道を歩き出しました

 

見えない人が

よく見えるのは

見える人よりよく聞こえる耳を

お持ちだからなのしょうか

 

イエス様は

見える物より

見えないものを大切にされるよう

教えられました

 

神様は見えないのですが

直ぐそこにおられて

私たちを

お導きなのですね

 

車が

轟音を上げて走る

危険な横断歩道を

 

うろうろして

渡ろうとする私たちの

手を取り

安全なところに

導いておいでなのです

 

そう

何本も何本もの

横断歩道を

神様に従って

歩くことで

私たちは

いま

生かされているのですね

 


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